本多流始祖射技解説/非売品/弟子の立場から接近を試み本多流の最も重きを置く矢飛びに焦点を絞って射を論じているのは当を得たものと思う

商品説明
幼少年剣道の指導と研究/今井三郎/深い指導理念の追及は勿論のこと世の多くの指導者が求めて止まない基本教授法及びその展開法を詳しく説く

1976年 285P 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。


序のことば
流祖本多利実を一目でも見たことのある人もその数は既に少ない。まして射の手ほどきを受けた人となると更に その数は少ない。
本書の著者、寺嶋広文氏は今や唯一の人と云ってもよかろう。

私は、明治と云う時代は弓道の歴史の上で極めて重要な意味を持つ時期であったと思っている。此の時期に弓道 は、その存亡の危機に立たされた。その存続を願う人達は、弓道の本質を問い直し、正しいものを後の人は伝えよ うと懸命の努力をしている。利実は、そういう中で当時学生であった著者と接している。
本多流を習う者誰もの理想像となっている利実ではあるが、死して既に六〇年、何としても遠い存在となってし まっている。しかし著者は本書の中で、弟子の立場から師であった利実に再び接近を試みているのである。現在こ のような試みに接することは、大方の読者にとって恐らく予期せざる所であろう。私は有意義なことと思ってい る。又、弓道に関する書物が、弓道万般について論ずるのを常とするのに対し、本書の著者は本多流の最も重きを 置く「矢飛び」に焦点を絞って射を論じているのは、当を得たものと思う。
宗家本多利生

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